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どうも、音大生のこうきです。今回はフランスの問題児、クロード・ドビュッシーのオススメ作品を9曲紹介します。ドビュッシーは音楽学校を辞めちゃうほどの問題児でしたが、それが功を奏したのか、作る作品はとても独創的で、独自の世界観を作り上げています。
前奏曲集から子供の領分、CMのあの曲などのオススメをまとめました。《ベルガマスク組曲》って分かりますか??

目次
ベルガマスク組曲より第3曲《月の光》
ドビュッシーで1番有名なのはこの作品かも知れません。1曲目にご紹介するのはベルガマスク組曲より《月の光》です。ベルガマスク組曲とはドビュッシー初期の作品で、他にもメヌエットやパスピエという舞曲が収録されています。
まさに音波が飛びそうな《月の光》。ドビュッシーはBechstein(ベヒシュタイン)というピアノを愛奏しましたが、このベヒシュタインで弾くと本当に音波が飛びます。
前奏曲集第1集より《亜麻色の髪の乙女》
日本にも同じ名前の曲名の歌謡曲があるそうですが、わたしは平成生まれなので分かりません。あ、もう平成ですら古いんだった。
この作品は変ト長調で書かれ、独特の浮遊感があります。4度の耳に心地よい和声感が聞こえます。DAIHATSUのCMでも使われましたね。2ページなので、フラット6つあっても頑張れそうです。
アラベスク第1番

アラベスク「第1番」っていうけど、2番もあるの?

そうだよ、アラベスクは2番まであるんだよ
アラベスク第1番もCMでよく取り上げられていますね。この作品、一応ホ長調なんですけど私のイメージの中ではもうイ長調です。本当はホ長調ですよ。
アラベスクとは「唐草模様」の意。古いお皿などに書かれている、あれです。あの唐草模様のように行ったり来たりする模様を、アラベスクという楽曲では表しています。
ちなみに第2番は非常に軽く、コロコロした作品です。弾くのは大変だけど、意外と癖になるかも?
ベルガマスク組曲より第1曲《前奏曲》
先ほどの《月の光》と同じ《ベルガマスク組曲》の第1曲目は《前奏曲》です。非常に開いた作品で、ぱぁ~っと花が開くようです。始まってからも海のような開けた音楽が続きます。
常に前向き、ときにセンチメンタルだけど、乗り越えていこう!みたいな音楽で、非常に力があります。終わり方も非常に勇敢で、ドビュッシーにしてはしっかりしています。あまりこの余韻に浸っていると次の《メヌエット》が始まり、謎な音楽に浸ることになってしまいますよ。
前奏曲集第2集より《花火》

ドビュッシーの時代にも花火はあったんだ…
というのが私の本音です。ピアノ史上でも大傑作に入るドビュッシー作曲の前奏曲集第2集より《花火》。文字通り花火が模倣された音楽で、小さい花火や大きな花火が打ちあがります。
当時はドイツロマン派音楽が台頭し、フランス音楽の衰退が危惧されていました。そのなかドビュッシーはこの《花火》の中にラ・マルセイエーズというフランス国家をちょこっと入れ、フランス音楽の隆起に貢献しました。
エチュードより第1番《5本指のために》
ドビュッシーはエチュードも書いているんですよ、意外ですね。もっと意外なのはショパンのエチュードを編纂したことがきっかけだということ。
そして誕生した12のエチュードで1番オススメなのは第1番《5本指のために》です。この作品は「ツェルニー風に」という副題を持ちますが、まんまとツェルニーの練習曲を皮肉る作品に仕上げました。
この作品は大変そうに聞こえますが、実は1度も親指を返さずに弾けるのです。つまり、指が指を越すことが1回もないのです。この作品をドビュッシーは病床で書き、弾かないまま亡くなりました。ドビュッシーのピアノのうまさが伺えますね。
映像第1集より第1番《水の反映》
ラヴェルの《水の戯れ》とも対比されるこの作品は、映像より第1集に収められています。水面に1枚の葉が静かに落ち、波紋はゆっくり広がっていきます。うねり、消えそうに、水面は広がり、また葉っぱが1枚落ちます。
そんな波紋がときに踊りだし、水面を色に染めます。そんなドビュッシーの作品は「印象派」だと言われていますが、最近は「象徴主義」だという説が浮上しました。こんなに写実的な曲をかいているのですから、もしかしたら「象徴主義」が正しいのかもしれませんね。
ピアノのためにより第1番《前奏曲》
こちらも前奏曲。ドビュッシーは前奏曲好きですね~。この作品は割と曲調がはっきりした印象を受けます。よどんだ空気の中不気味な旋律が低音でうごめきます。緊張が高まり、それが爆発すると途端に和音連打にグリッサンド。それが終わると突然静かになって不気味になります。
十分きれいな作品なのですが、この作品中1番きれいなのは最後です。ただの和音なのですが、彼の独特な和声が只の和音に命を吹き込みます。ドビュッシーらしさは薄いですが、彼の和声感が伺える作品です。
子供の領分より第6番《ゴリウォークのケークウォーク》
ゴリウォークとはイギリス児童文学に登場する黒人のキャラクターで、ケークウォークとは黒人の踊りだそう。ドビュッシーは「小さな黒人」という非常にかわいらしい作品も残しています。
この作品は癖になるリズムと滑稽な曲調が特徴です。唐突なアクセントは癖になりますね。中間部で突然不気味な、怪しい雰囲気になるのもとても面白い作品です。
まとめ
ドビュッシーの作品は前奏曲が多いですね。組曲の最初にもよく前奏曲と名付けています。オススメな作品はドビュッシーらしさが詰まった作品を挙げていますので、是非聴いてみてくださいね。
ドビュッシーは「印象主義」か「象徴主義」か、考えてみてくださいね!
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