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どうも、音大生のこうきです。今回はピアノのテクニックの中の最難関であろう、跳躍の練習方法について考えてみました。考え付いた練習方法は5つ!手で探りながら練習することは本番にも役立ちますよ。1.必ず違う指で弾くこと2.動きを最小限にとどめること3.手で探って練習すること4.目をつぶって練習すること5.最終手段は〇〇
目次
必ず違う指で弾くこと
ワルツや軽さを表現したい部分では、このような跳躍による伴奏系が頻繁に使われます(まぁ、頭を使わなくていい書法でもなるのだが)。このような跳躍、またその他の跳躍の原則は、必ず違う指で弾くことです。

このように、連続して5を使うことは避けなくてはなりません。同じ指をつかうと指に前ひいた鍵盤の位置情報が残ってしまい、跳躍先の位置情報に誤差をもたらしてしまいます。プロコフィエフなどの跳躍でも、ずっと2の指を使ったり、同じ指を延々と使ったりすることは避けましょう。
余談
これ、黒鍵がほどよく入っているからかなり弾きやすい跳躍だけど、この調号を全部取っ払っては長調にしたらエライ難しい曲になります。ちょっと弾いてみてよ。
動きを最小限にとどめること
跳躍する際、手を大きく上げて放物線を描き、跳躍先へダイブする人がいますが、それは間違いです。たしかに、手を投げる(=跳躍)する際に放物線を描くことは物理的に正しい運動なのですが、それ以外にももっと正確に、速く跳躍する方法があります。
それは、ピッチャーのように腕を投げることです。ピッチャーの投げる球は、放物線を描いていませんが、投げていますし、速いですよね?このように、ほぼ一直線に跳躍席へ向かうことが、1番の近道です。
ピアニストの演奏動画を見てみてください。シフラ編のトリッチ・トラッチ・ポルカや、ハンガリー狂詩曲第2.6番のフリスカ、ラ・カンパネラでも見れば十分でしょう。全く手の動きに無駄が無いように見えます。
手で探って練習すること
私たちの日常生活では、7割もの情報を視覚から仕入れているようです。もちろんピアノも同じ。楽譜は視覚で読み、鍵盤は視覚で見ます。しかし、視覚ばかりに頼っていると、本番では上手くいかないことがあります。そこで必要なのが触覚です。
皆さんは、鍵盤を触りながら弾いていますか?もちろん、目で見て弾くのも大事ですが、手で探りながら弾くのも大事なのです。そうすると鍵盤の感覚が手にしみついてきて、譜面を見ながら弾くことが出来るようになります。
手で探って練習する方法は、探っている時の音を聞く方法があります。これは手が鍵盤に触れる音で、実際にピアノの音はなりません。しかし、その鍵盤を指が擦る音を聞くことで、自分の手がいかに鍵盤を探っているかを確認することができます。
目をつぶって練習すること
目をつぶって練習したことはありますか?じつはこれはショパンの練習法です。ショパンは夜、わざと明かりを消して聴覚に全神経を集中させて練習していたそうです。そのように、耳もフル動員し、手で探りながら跳躍の練習をすると、見なくても弾けるようになります。いや、魔法かよって思いますが、そりゃ見なくても弾けるものが見て弾けなくなることは無いですからね。
目をつぶって練習する際は、ほとんど耳と手の感覚に委ねることになります。演奏とは元来身体の動きから逸脱した部分にあるので、これが本来の演奏法と言えるのですが、中の人のような凡人はその境地にたどり着くことはなかなか難しいもので、えぇ。
最終手段は○○
跳躍における最終手段は「気合」です。跳躍は本当に難しいもので、いくら練習してもミスタッチが減りません。また、なかなか体が鍵盤の感覚を覚えてくれない私のような人は、かなりの時間をかけないの自動的に演奏できるようになりません。
もちろん、数時間練習すれば弾けるようになる天才型のピアノ弾きもいますが、そんな人はごくわずか。私たちはこのような箇所にそれなりの時間をかけなければならないのです(この体に感覚を覚え込ませるスピードによって練習時間は決まるのではないか?という憶測)。
まとめ
跳躍を練習するのは非常に過酷で、私も嫌いです。しかし、作曲家は基本的に、基本的には弾けない音は書きません。キホンテキには。つまり、私以外の人間は弾けるということ。他の人にできることが私にはできない?いいえ、そんなことはありません。頑張って練習しましょう!
- 必ず違う指で弾くこと
- 動きを最小限にとどめること
- 手で探って練習すること
- 目をつぶって練習すること
- 最終手段は「気合」

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