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どうも、音大生のこうきです。今回はピアノの発表会の選曲の方法についてご紹介いたします。たくさん発表会向けの作品を考えてきた私だからこ分かる、選曲の観点をお伝えします。ポイントは認知度、曲の難易度と練習期間、また長さなどですが、1番重要なのは一体なんでしょうか?難易度と練習期間の表は、必見です!!
目次
発表会の曲の選び方1.認知度
発表会で演奏するからには、みんなから「すごい!」と思われたいですよね。「すごい!」と思われるには、みんなが知っている作品を演奏する必要があります。
絵画を想像してみてください。現代に生きる絵師の絵画(Twitterに流れる画像など)はすごいと思います。しかし、モネの「印象・日の出」や、ピカソの「ゲルニカ」を見て「すごい!」と思う人はわずかでしょう。
人は他の人と比較して、物事の良さを決める傾向にあると思います。ですから、演奏会でブーレーズやメシアン、シェーンベルクの作品を演奏すると「すごい!」となりますが、発表会で演奏されてもなんだか分からないのです。
CMや映画で使われているクラシック音楽を弾くと、みんな知っているので「すごい!」となるのです。ショパンの「英雄ポロネーズ」やドビュッシーの「月の光」、バダジェフスカの「乙女の祈り」などが好まれるのは、このためです。
逆に、知名度の高い作品を演奏するということは、ミスが全て分かってしまうことも意味します。これは少し問題で、いくら知名度の高い作品を弾いても「なんかこれ下手くそだね」と思われてしまいます。
自信のない方や、知名度の高い作品を演奏するのが不安な方は、知名度中堅の作品を演奏することをオススメします。ベートーヴェンの「ワルトシュタイン」や、ショパンの「ワルツOp.34-1」、シューマンの「子供の情景Op.15より」など。
発表会の曲の選び方2.曲の難しさと練習期間
あまりに難しい作品を選んで後悔したことはありますか?逆に、簡単な作品を選んでしまって飽きてしまったことはありますか?曲の難易度と練習期間には密接な関係があるのです。
曲の難易度と練習期間は大体以下の表にまとめられると思います。
3か月未満 | 3か月以上 | |
簡単 |
〇 | × |
ふつう | 〇 | △ |
むずかしい | × | 〇 |
1曲を仕上げるには、やはり3ヶ月は必要でしょう。速い人はそれこそ3日でできちゃったり、ギーゼギングであれば2時間もあればできちゃうと思いますが、やはり難しいこと。簡単な作品でも3ヶ月は見ておきましょう。
結局、時間をかければ大抵の作品は弾けるようになります。リストのソナタでも、展覧会の絵でも、イスラメイでも、ピアノをある程度経験している人であれば3年もあれば弾けるでしょう。
ピアニストだって、あるプログラムを2年にわたって勉強するそうですから、我々が3年かけて勉強するのも普通と言えるでしょう。
発表会の曲の選び方3.曲の長さ
あんまり長い曲は嫌がられます。シューベルトの即興曲Op.90-1は非常に優れた作品なのですが、一般向けに演奏する作品ではないように思います。ちょっと地味なんだよね…。
逆に短すぎるのも問題です。ガーシュウィンの前奏曲を1曲だけ弾く、というのは短すぎますよね。全曲あるいは抜粋する必要があります。
曲の長さと密接に関係するのは、作品の密度です。密度の濃い作品であれば長く聴こえますし、薄い作品(繰り返しが多い作品)は短く聴こえます。音楽は時に時空を歪めますから、一概に作品が長い短いとは言えませんね。
この作品、3分しかないのに6分くらい聞いている気分になりませんか?
発表会の曲の選び方4.自分が好きかどうか
発表会の作品は大抵半年前くらいに決めて、そこから練習し出します。ここで選曲ミスをして嫌いな作品を選ぶと、半年その嫌いな作品と向き合うことになりますから、選曲は重要です。
「嫌いな曲から学ぶことだってある!」というのはよ〜く分かります。ですが、ピアニストだって嫌いな作品は弾かないのです。みんながみんなバッハの平均律クラヴィーア曲集を演奏しているわけではないですからね。
自分の好きな作品と半年向き合うことは、とても楽しいことです。ま、弾いてから嫌いになる作品がないとは言えないけど(ショパンのスケルツォの2番好きだったのに弾いたら嫌いになった/(^o^)\
まとめ
発表会の作品の選曲の観点はこちら!1番重要なのは、最後の「その作品が好きかどうか」ですね。
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