緊張の概念を、ぶっ壊す!緊張の対処法7選

緊張の概念を、ぶっ壊す!緊張の対処法7選 雑記
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どうも、ピアノ部部長、音大生のこうきです。みなさま「緊張」はしたことありますよね?入試、面接、本番、レッスン、結果発表etc…

緊張によってパフォーマンスの質が低下すると考えられがちですが、実は緊張をするとむしろ集中力は高まり、パフォーマンスの質は向上します。

ここで「緊張は悪」という思いこみを払拭させたいと思います。

緊張の概念を、ぶっ壊す!

緊張の概念を、ぶっ壊す!緊張の対処法7選

緊張とは?そもそも緊張は悪ではありません!

緊張は悪ではない

「緊張」と聞くだけで冷や汗が出る、のどが渇き手が震え、目の前が真っ暗になる気がする…という人は案外多いと思います。実際、緊張によって大事な局面、演奏家にとっては本番が台無しになると考えている人がいますが、それは大きな間違いです。

緊張のルーツは2000年以上前にさかのぼることが出来ます。当時、人間は狩猟をして食料を得ていました。もちろん釣りや木の実の採集も行っていましたが、シカや豚などの哺乳類は貴重なたんぱく源でした。

狩猟を行う際は危険が伴います。いつ噛まれるか、襲われるかの瀬戸際で、私たち人間は防衛本能が発動します。心臓を多く鼓動させ、血流を良くします。手足を失っても助かるよう、血液を体の中心に集めます。意識は獲物に集中し、体の中心に血液を送ったおかげで手足からは冷や汗が出ます。

そう、この防衛本能こそが、緊張なのです。私たちにとっての本番とは危険が伴う命を落としかねない修羅場なのですね。緊張によって起こる体の変化は、ほとんどが自分を守るために作用しています。

緊張によって起こる体の変化一覧

  • 鼓動が速くなる(いつ動いても良いようにあらかじめ動かしておく)
  • 手が冷える(手は命を守るためならいらない、臓器に血液を集中させるため)
  • 体が震える(脳の電気信号が激しくなり、体を動かす部分まで電気信号が漏れている)
  • 心配になる(心配事を考えてその対処法を考える)
  • 口が渇く(体に少しでも水分を残しておきたいため)

本番に対する興奮と不安が緊張の正体

緊張は約2000年以上前のご先祖様の、命を守るための名残だということが分かりましたが、もっと現代の私たちに合わせて考えてみましょう。緊張には2つの要素が大きく関わっています。それは不安と興奮です。

不安は主に漠然とした不安が私たちを襲います。

  • ピアノのところまで無事にたどり着けるだろうか
  • 暗譜が飛ばないだろうか
  • あの部分、上手くいくだろうか

興奮は主に体に現れることが多いです。

  • 手汗をかく
  • 手や足が震える
  • なんとなくせわしない
  • 落ち着かない

不安と興奮のバランス

緊張の要素は不安と興奮ですが、スポーツ選手や演奏家などによって、不安と興奮のバランスは変化します。

例えばサッカー選手は冷静な判断を求められますので、興奮より不安が高めになります。 その中でもフォワードの選手は果敢に攻め立てなくではならないので、ディフェンスの人よりも興奮が高くなります。 ウェイトリフティングやボクシングなど、一瞬の力が勝負のカギとなる競技では、不安よりも興奮が高くなります。

一方演奏家は特に不安が高くなりがちです。興奮が高くなるのはプロコフィエフやラフマニノフ、シフラやシュトックハウゼンを演奏するときでしょうかね…

この不安と興奮のバランスを整えることで、緊張をうまく活用することができます。

緊張しすぎるとあがってしまう

通常の緊張であれば脳に血流が多くめぐるので、集中度は増し、普段よりも良いパフォーマンスが出来るはずなのです。しかし、極度の緊張にさらされるとパフォーマンスの質は一気に低下し、たいていの場合元に戻らなくなってしまいます。

しかし、多くの人はこの「あがる」まで緊張の度合いをあげることは難しく、それまで卒倒してしまいます。緊張と「あがり」を混同してしまうことが、パフォーマンスの低下につながってしまうのです。

緊張下においての不安の対処法

不安なことを紙に書き出すこと

緊張しているときの不安は漠然としがちで、自分でコントロールできないと考えがちです。漠然とした不安はやはり厄介なので、具体的な不安にしましょう。

  • ここの部分が上手くいくかわからない
  • 椅子の調整がうまくいくか不安である
  • 手が震えて音を出してしまわないか

以上のような具体的な不安に置き換えます。漠然とした不安より具体的な不安は対処しようがあり、気を付けることが出来ます。またこれらは本番の前の日でもできますので、本番で何が不安になるか予想しておくことが出来ます。

深呼吸を吐く2:吸う1の割合ですること

不安で胸がいっぱいになることも、緊張下では予想されます。そんなときは

吐く:吸う を 2:1

の割合で深呼吸してください。そうすると胸のつっかえがすっきりし、不安を軽減することが出来ます。ここで大事なのは吐くことを先にすることです。吸うときは心拍が速まり、逆に胸が苦しくなってしまいます。この2:1の深呼吸は心拍をコントロールする目的で行いますので、決して逆の割合でやらないように!

感謝すること

深呼吸をしても、不安を書き出してもまだ心配な場合は、神頼みです。嘘です、関わってきてくれた方々に感謝してみましょう。

だれれも感謝をしたりされたりするのは幸せな気持ちになるはずです。お世話になった先生や、毎日うるさくピアノを弾いても何も言わない親、そして演奏会を運営して下さる方々に感謝をしましょう。自然とやる気がみなぎってきますよ。

緊張下においての興奮の対処法

思い切って運動をすること

これは本番数時間前しか効かないので、時間に注意してくださいね。興奮が高すぎてそわそわして落ち着かないときは、思い切って運動してみましょう。そうすると体が疲れて、興奮を少し覚ますことが出来ます。

実際、音楽家であまりに興奮が高すぎて大変なことは少ないと思うので大丈夫ですが、一応覚えておきましょう。

瞑想をすること

興奮は深呼吸でも対処することが出来ますが、最も効くのは瞑想でしょう。迷走ではありません、瞑想ですよ。

ここでいう瞑想は、ただひたすら呼吸に意識を向けることです。ここでも2:1の深呼吸を使いましょう。呼吸に意識を集中し、意識が逸れたらまた呼吸に意識を戻す、の繰り返しです。頭がすっきりし、興奮の度合いは下がるでしょう。

緊張全般の対処法

緊張は素晴らしい出来事だと認識すること

緊張は悪だと思われがちですが、全くそんなことはありません、不安と興奮の適切な対処により、普段以上のパフォーマンスを引き出すことが出来るのです。まずは緊張が悪だという認識を捨てましょう。

緊張が悪だという思いこみは、本番でのパフォーマンスに悪影響が出てしまいます。つまり、自分で自分を懲らしめているのです。何度でも言います。

緊張の概念を、ぶっ壊す!!

緊張しても上手くいった本番を思い出すこと

それでも緊張に対してネガティヴな印象を持たれる方は多いと思います。しかし思い出してみてください。緊張してもうまくいった経験はありますか?緊張して失敗した本番は、実は準備に問題があったのではないのでしょうか?

緊張しても本番では成功できるのです。緊張は悪ではありません!

緊張に対する誤解

緊張すると感覚が過敏になってしまう

緊張すると普段より多くの情報が脳に入ってくるので、感覚が研ぎ澄まされます。その感覚が敏感になった状況に混乱し、パフォーマンスが上手くいかない人がいます。

その人は、普段の練習からあまり頭を使わないで練習してしまっているのです。普段から感覚を研ぎ澄まして練習すれば、緊張してもそれほど多くの情報は能に入ってきません。普段から、感覚をフルに活用して練習してくださいね。

緊張して手が震えてミスしてしまう

緊張すると体の末端に血液が送られにくくなったり、興奮した脳が電気信号を発し、手や足が震える現象が起きたりします。しかし、これは体を動かそうという意識がないときに起こることであり、自ら動かそうという意識をするときは震えが軽減されます。

あまりに震えが大きい場合は緊張の度合いがかなり高いか、脳に問題がある場合があるので、よく体調に注意してくださいね。

まとめ

演奏家にとっての宿命、本番での緊張は、2000年以上前から続く命を守るための防衛反応です。鼓動が速くなり、手が冷える。これらは獲物を捕らえるときに必要な人間の変化でした。

私たちは本番に対して緊張しますが、緊張の正体は不安と興奮なのです。不安は書き出して具体的にすること、興奮は瞑想をして頭をすっきりさせることなどにより対処できます。

緊張は悪ではなく、2000年以上前のご先祖様からのギフトなのです。私は何度でも言います。

緊張の概念を、ぶっ壊す!!!

緊張の対処法7選

  • 不安なことを紙に書きだすこと
  • 深呼吸を吐く2:吸う1の割合ですること
  • 感謝すること
  • 思い切って運動をすること
  • 瞑想すること
  • 緊張は素晴らしい出来事だと認識すること
  • 緊張しても上手くいった本番を思い出すこと

(まぁ緊張はイヤーな感じするけど、それは我慢我慢)

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