【ピアノ発表会】発表会で映える!難しく聞こえるピアノ作品10曲part4

【ピアノ発表会】発表会で映える!難しく聞こえるピアノ作品10選part4 楽曲紹介
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どうも、音大生のこうきです。今回は発表会で映える作品を10作品選んでみました。part3ですね。こちらは小学生から大人まで対応しました。発表会で映える作品を量産したドビュッシー、德山美奈子、プロコフィエフの作品も入っています。発表会で映える作品とは、長くて速い曲です。繰り返しが多くても、曲が長ければOK!

目次

J.S.バッハ:インヴェンション第1番 ハ長調

バッハのインヴェンションは息子の教育のために作られました。必要に応じて変奏させたようで、バッハが良き父だったことが伺えますね。また、教育用と銘打って楽譜を出すと、よく売れたそうです(平均律クラヴィーア曲集も同じ)。

さて、このインヴェンションは、最も有名な第1番です。難しく聞こえる理由は、彼の対位法がはっきりと認知できること、またその複雑さからだと思います。ポイントは装飾音。装飾音を上手く入れられると、とてもカッコよく聞こえますよ!

モーツァルト:デュポールのメヌエットの主題による変奏曲

モーツァルトの変奏曲で1番有名なのはキラキラ星変奏曲です。あの作品は、キラキラ星を知っている人ならピンとくるので、多分日本で1億人くらいは知っているのではないでしょうか?ちなみに世界で1番認知度が高い作品はハッピーバースデイの歌です。

モーツァルトの作品は主に宮廷で演奏されていたので、非常に高貴です。高貴な音楽を求められたため、短調の作品が少ないと言えるのかもしれません。そんな彼が書いたかわいらしい変奏曲はこちら。

ベートーヴェン:ピアノソナタ第26番Op.81a「告別」

ベートーヴェンが唯一自分で「告別」と名を付けた作品です(月光、ワルトシュタイン、熱情は全部ニックネーム)。冒頭には「さようなら」を意味するドイツ語の「Lebe wohl」が歌詞として添えられています。

ベートーヴェンは彼の弟子に「器楽作品の旋律には全て歌詞をつけると良い」と言ったそう。その一端を、この作品の冒頭は担っています。特にJ.S.Bachの作品はKyrie eleison(キリエ・エレイソン)で歌詞が作れます。意味は「主よ、哀れみたまえ」。

和音のパッセージがかなり厄介ですが、譜読みしてみる価値がある作品です。中期と後期を橋渡しする、ベートーヴェンのソナタ、新約聖書の中でも重要な作品です。

ウェーバー:舞踏への誘惑

え?なにこの曲?と思った方が多いと思いますが、実は知名度は抜群で、みんな知っています。ウェーバーのフルネームは「Carl Maria von Weber(カール・マリア・フォン・ウェーバー)」です。カッコいい!

この作品の大変なところは、はっきり言ってめんどくさいところです。はっきりしないパッセージに中庸なテンポな曲調、これでもかといほど弾きごたえのない作品です。しかし、あの有名なところを聞いた聴衆は一転!「これだったのか!」というアハ体験をすることになります。

シューベルト:即興曲Op.90-3

シューベルト史上最も美しい作品。変ト長調という調性が、なぜ平均律のピアノでも美しく響くのか教えてくれるかのような作品です。シューベルトは若くして亡くなった短命の作曲家だったので、もっと長く生きていれば、さらに美しい作品が生まれたのかもしれませんね。

技術的には、ゆっくりなテンポの中で一切のアクセントを取り、徹底したレガートが求められます。これは意外と骨の折れる作業で、そうしないとこの作品の「美しさ」は出てこないのです。非常に難しい作品ですが、それ以上の演奏効果がある名曲です。

ショパン:ソナタ第3番Op.58より第4楽章

ショパンのソナタも、難しさ以上の演奏効果をもたらします。ですが、さすがに1.2楽章は難しすぎます。速すぎるし、ショパン自身も手こずっている感じが伝わります。第4楽章は何故か難易度が落ち、彼の弾きやすいピアニズムが存分に発揮されています。

最後の方はめちゃくちゃ速いですが、なぜか破綻が起きない奏者にとっては実に美味しい部分。思い切ってテンポを上げて弾いてみてください!意外と上手くいくはずです。でも、やりすぎたら指が回らなくて大事故が起きるので、そこらへんは弁えるように。

ドビュッシー:沈める寺

ドビュッシーの隠れた名作でしょうか?たま〜にCMで使われているのを聞きますが、演奏されることはあまりないようです。しかし、そんなに難しくありません、この作品。テンポもゆっくりなので、難しくないのです。

さ〜っと沈み込むような音楽に始まり、寺の雄大な姿が表現されます。真ん中のペダル(ソステヌート・ペダル)を使う箇所もあるので、演奏効果は抜群です。ま、オクターブばっかりなんだけど!

ドビュッシー:ベルガマスク組曲より「前奏曲」

こちらは「月の光」に隠された名曲。この作品もたま〜にテレビで聞くような気がしますが、いかがでしょうか?(僕あんまりテレビ見ないんだけどね)。ベルガマスクとはベルガモ地方の舞曲を指すそうです。この作品とはだいぶ無関係のようですが。

この作品で厄介なところは10度が多発すること。ドビュッシーは多分手が大きかったのでしょうね、シューマンもリストもプロコフィエフもすぐ10度を使いたがります。届かないんだってば!!

プロコフィエフ:戦争ソナタ第6番Op.82より第1楽章

戦争ソナタに挑戦する場合、1番弾きやすいのはこの作品です。4楽章はちょっと難しいし、7番はまじで難しい、8番なんて手を出したらハデスから冥界へのお迎えが来てしまいそうです。

※ハデス…ギリシア神話における冥界の神

冒頭からファンファーレが盛大に奏でられ、大砲もバンバン打たれます。プロコフィエフが見た戦争が生々しく描写される、まさに「戦争ソナタ」です。

徳山美奈子:ムジカ・ナラ

はっきり申し上げてこの作品を入れるかは迷いました。だって全然いい曲じゃ無いわりに演奏頻度が多すぎて、もうこの曲が素晴らしいみたいな評価になっているのが気に食わないから。でも音楽の専門家でない方なら…という思いで入れました。私はこの作品嫌いです。

ムジカ・ナラとは「奈良の音楽」の意。奈良の大仏や寺院がモティーフになっています。途中から千手観音が踊りだしちゃう感じで、なんというか、ジャズチックな作品となっています。でもごめん、奈良にジャズはいらねぇ。

まとめ

このシリーズを4個も作るとそろそろネタが無くなるので、いったんお休みするかもしれません…。

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コメント

  1. n より:

    最近このサイトを知り、更新を楽しみにしています。
    内容が濃いので毎日更新するのは大変だろうなと思っていました。
    音大生の1日の過ごし方とか、軽い内容でもいいのでぜひ続けてください。

  2. KoukiPf717 KoukiPf717 より:

    n様

    コメントありがとうございます。毎回の記事で、自分の知恵を絞り取っています。
    しかし、アウトプットすることで自分の考えがよりまとまったものになる過程は
    なかなか楽しいものです。これからも勉強を続けていきたいと思います。

    更新につきましては朝の6時30分に予約をかけています。つまり、6時30分に記事が
    更新されないときは、私が寝てしまったとお考え下さいませ。

    これからもどうぞよろしくお願いいたします。

    音大生のこうき

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