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どうも、音大生のこうきです。今回は大人気シリーズ、発表会で映える!難しく聞こえるピアノ作品集の第8弾です。今回は、より難易度に幅を持たせて書いてみました。バッハの知られざる小品、ショパンのワルツ、またラフマニノフの短くて弾きやすい作品を紹介してみました。ドビュッシーの組曲にも目が離せません。 ミュゼットって何だろう?
目次
J.S.バッハ:ミュゼット
ミュゼットとはフランスに伝わる民俗楽器で、バグパイプのようなものです。バッハはこういった舞曲をたくさん残しています。アルマンド、クーラント、サラバンド、ジークは、当時の古典組曲には必須の曲でした。ミュゼットはこれだけだと思います。
かなりひきにくい作品ですが、これは多分2段鍵盤のために作られた作品だからです。1段鍵盤であれば、上の鍵盤に飛ぶだけで音域が変わるので、簡単に跳躍することができます。特に、スカルラッティの作品に多いです。
J.S.バッハ:フランス組曲第5番より「ガヴォット」
アルマンドやクーラントの他にも、ポロネーズやワルツといった部局も使われていますが、特に有名なのはガヴォットです。特に有名なのはゴセックのガヴォットでしょう。ピアノ用の編曲もありますが、あの作品はやはりヴァイオリンで聴くのが1番です。
このガヴォットはあまり失敗しにくい作品で、左手も長い音階がありますが、何とか弾ききることができます。この作品の問題点は、拍子がずれていることです。ガヴォットは、2拍のアウフタクトを持ちます。そのアウフタクトをしっかりと感じましょう。
ベートーヴェン:ソナチネ第5番
ソナチネアルバム第2巻に入っている作品です。とても可愛らしい作品で、小さい頃に演奏した方も多いのではないでしょうか。ベートーヴェンと言うとやはりソナタばかりが取り沙汰されますが、よりソナチネも残しているのですね。
1楽章だけではなく、ぜひ2楽章も演奏してください。そんなに難しくないので、あまり時間がない時に選曲することができます。もう少し頑張れば、6つの変奏曲(うつろな心)が演奏できるようになるので、まずはこの作品で指慣らしをしてください。
シューベルト:スケルツォD593-1
こちらはソナチネアルバム第1巻に収められている作品です。シューベルトの作品と言うと、ソナタと即興曲が有名ですが、こういった商品も度々残しているようです。軍隊行進曲も、実はシューベルトが書いた作品なんですよ。
非常に軽い作品です。スタッカートはより短く、快活に演奏しましょう。また、オクターブの3連符は重くならないように、音を転がすイメージで演奏しましょう。オクターブが余裕で届かないと難しい作品なので、男の子にはオススメかもしれません。
ショパン:ワルツ第2番Op.34-1
ショパンは生涯にわたってワルツを書き続けていました。第1番は、あの有名な「華麗なる大円舞曲」です。子犬のワルツや、子猫のワルツが有名ですが、こういった名前のついていない作品にも有名な作品はあります。それが、この第2番です。
ショパンのワルツには、ピアノを演奏する上での基礎的なテクニックの要素が詰め込まれているので、深く勉強することをオススメします。意外とめんどくさいパッセージもあるので、とても勉強になると思います。ツェルニーと併用すると良いかもしれませんね。
シューマン:幻想小曲集より第2番「飛翔」
なななんと、あまりにも有名なこの作品を紹介していないとは。私もまだまだ内容です。ちなみにこのシリーズの作品はあと2回分用意してあるので、まだまだ発表会にオススメな作品は残されています。ご安心くださいね。
甘く見てると痛い目にあう作品です。跳躍が激しいので、よく下がっていないと本番になってぐちゃぐちゃになってしまいます。また、意外と暗譜が危ない作品なので、きちんと暗譜してください。この曲で大失敗した人、私は何人か知っています。
リスト:2つの演奏会用練習曲より第1番「森のざわめき」
リストはショパンと同じように、演奏会用の練習曲を作るのにたけていました。その特徴がもはや曲名にも現れたこの作品。第2番の小人の踊りとは対照的に書かれているので、もし余裕があるときは両方を引くことをオススメします。
右手がとても難しい作品です。冒頭から、指の独立性が求められて、非常にハードです。また、そのハードなパッセージが途中から左手に移るので、とても大変です。この作品が、あくまでエチュードだと言うことを提示しているようですね。
ドビュッシー:版画より「雨の庭」
ドビュッシーと言えば月の光、亜麻色の髪の乙女、数々の前奏曲を思い浮かべますが、何足かピアノ組曲も書いていません。今日はそのピアノ組曲の中から版画より「雨の庭」をご紹介します。組曲の中では1番弾きやすい作品でしょう。
意外と何とかなる作品です。聞かせどころは後半にある、光が差すような場面。跳躍が大きいですが、ドビュッシーは音を当てやすく作っているので、心配なく演奏することができます。心配すべきは暗譜です。ドビッシーの作品は、よく暗譜が飛びます。
ラヴェル:ソナチネ
あれ、この作品、もう紹介したんじゃない?と、思いの皆様。このシリーズではまだ紹介していないのですよ。そろそろ一覧表にしてまとめないと、いつか重複してしまいそうです。(実はもうやっているんだけどね、ハハハ)
第1楽章は早そうに聞こえますが、意外とそんな事はありません。早いのは第3楽章です。第3楽章は1度弾き始めたらノンストップなので、第1楽章より怖いです。勇気のある人は第3楽章、時間に余裕がない方は第1楽章をオススメします。
ラフマニノフ:楽興の時Op.16より第4番
楽興の時(モーメントミュージカル)は、シューベルトを作っています。シューベルトの場合は第3番がとても有名すぎます。ラフマニノフの場合は大体第6番まで有名ですが、1番有名なのはこの第4番です。短いので、よく演奏されています。
聞こえるよりも音が多い作品です。いや、ラフマニノフは大体音が多すぎます。例えばピアノ協奏曲第3番は、私たちが聞こえない音がたくさん楽譜に書かれています。だから難しいのです。だから、この第4番も超難しいのです。
まとめ
今回は、難易度に幅を持たせて取り上げてみました。ですが、難易度順にはしていないので、全部チェックしてみてくださいね。順番は時代順です(いや、いつも後半のほうはフランス音楽からロシア音楽に移ってるから時代順では無いかも)
- 1 J.S.バッハ:ミュゼット
- 2 J.S.バッハ:フランス組曲第5番より「ガヴォット」
- 3 ベートーヴェン:ソナチネ第5番
- 4 シューベルト:スケルツォD593-1
- 5 ショパン:ワルツ第2番Op.34-1
- 6 シューマン:幻想小曲集より第2番「飛翔」
- 7 リスト:2つの演奏会用練習曲より第1番「森のざわめき」
- 8 ドビュッシー:版画より「雨の庭」
- 9 ラヴェル:ソナチネ
- 10 ラフマニノフ:楽興の時Op.16より第4番
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