【ピアノ発表会】小学校高学年にオススメな発表会の作品19曲

【ピアノ発表会】小学校高学年にオススメな発表会の作品19曲 楽曲紹介
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どうも、ピアノ部部長、音大生のこうきです。今回は小学校高学年にオススメの発表会の作品を19曲ご紹介いたします。高学年になると手が大きくなり、弾ける作品がグッと広がります。

低学年向けの作品たちはこちら

発表会の定番からちょっと大人な作品まで、一挙公開していきます!難しい作品も含まれていますが、成長甚だしいお子さん方はこういう難しい曲に燃えるのですよ…。

目次

ハイドン:ソナタHob.35

Hob.は「ホーボーケン」と読んでね。

この作品はソナチネアルバムⅠに収録されているあれです。ソナチネアルバムを弾いた方なら誰もが知る名曲ですね。

この作品はテンポが速く、また長いです。ちょっと地味じゃない?と思われそうですが、全くそんなことはありません。「長い」「速い」「難しそう」の3点セットがそろうと、発表会向けの作品となります。

モーツァルト:トルコ行進曲

こちらはモーツァルトのトルコ行進曲です。ベートーヴェンじゃありませんよ!簡単そうに聞こえますが、実は手が大きくないと全く演奏不可能な作品です。

オクターブのトレモロのパッセージは特に難しく、どうしてもテンポが落ちてしまいます。装飾音符から和音を弾いたり、フォルテで素早い装飾音符を弾いたりするのは意外と大変なんですよね。

モーツァルト:きらきら星変奏曲

指の回る子であれば弾いちゃうでしょう、きらきら星変奏曲。この作品は意外と認知度が低く、ピアノを弾かない方からすると「そんな曲あるわけねーだろ笑」という感じです。

ところがどっこい。この作品をストリートピアノなどで弾けば、注目の的を独り占めです。小さい子が「きーらーきーらーひーかーるー」と歌ってくれるかもしれませんね!

ベートーヴェン:ソナタ第20番ト長調Op.49-2

正式に書くと硬い曲名ですが、こちらもハイドン同様ソナチネアルバムⅠに収録されているアレです。2楽章形式と小さいソナタで、まさか次の第21番が「ワルトシュタイン」だとは誰も想像しないでしょう。

この作品の「あるある」は無限ループにはまること。ソナタにおける提示部と再現部の転換点を間違えると、再現部から提示部へ逆戻りします。たった1音で運命を分けるのですよ…。

第2楽章のメヌエットも非常に可愛らしい作品。アンダンテ・ファヴォリや「さらばピアノよ」に見られる伴奏型が使われています。

ベートーヴェン:うつろな心の主題による6つの変奏曲

「Nel col piú no mi sento」という歌曲の旋律を主題に変奏曲にしたのがこの作品です。中の人はベートーヴェンを先に知ってしまったので、この歌曲が歌えなくてね…。

シューベルト:即興曲第2番Op.90-2

可愛らしい作品の裏には大変なことがあるのですね。聞く分にはいいけどあんまり弾きたく無い作品。でもこの作品を発表会で弾けたら、そりゃ賞賛されますよね。

速い音階の場面に、和音の力強い部分が融合した作品です。Codaは同主短調である変ホ短調に変わり、衝撃的に作品を締めくくります。

シューベルト:即興曲第4番Op.90-4

こちらは速いアルペジオの練習曲。でも、なぜか指がはまりやすく、小学生でもあっという間に弾いちゃう作品です。

ミステリアスな雰囲気で始まりますが、実は堅牢に書かれていて、シューベルトの確固とした形式感や書法を学ぶにはうってつけの作品です。

ショパン:ワルツ遺作ホ短調

ショパンのワルツの遺作はホ短調とイ短調がありますが、今回ご紹介するのはホ短調です。イ短調は簡単だし…。

跳躍やばいし、最初の和音は届かないし、右手のオクターブに渡る鬼パッセージなんて弾けるわけないじゃん…。と思われがちですが、さらってみると案外すんなり弾けるものです。

というのも、ショパンは弾けることしか書かないので、音が複雑に書かれていない場合は小学校高学年でも弾くことが出来るのですよ。

ショパン:軍隊ポロネーズOp.40-1

こちらは手の大きい方限定ですが、小学生で弾くことができます。ガタイのいい男の子に弾かせれば、もうバッチリですね。

片方の手で6個の音を押さえたり、しっかり9度の和音を掴んで連打ができたりしないと演奏できないので、オクターブが届かない方には無理です。

指の回らない子でもこの作品には指を転がすパッセージがトリルしかないので、演奏できます。ちょっとぶきっちょな男の子に弾かせましょうよ!

ショパン:エチュードOp.10-3「別れの曲」

え?これショパンエチュードでしょ!?という声が聞こえました。はい、その通りショパンエチュードです。小学校高学年にもなれば、別れの曲だったら弾けます。

かなり大人な作品なので非常に難解です。しかし想像してみて下さい。校庭を走り回る子供がピアノを弾くと、なんと、あの「別れの曲」を!発表会の注目の的は確定しました。

シューマン:幻想小曲集Op.12より「飛翔」

シューマンで最も有名な作品でしょうか?いいえ、トロイメライの方が多分有名ですね。

この作品は小学生でも演奏可能な曲ですが、意外と対位法的で複雑です。またオクターブ以上の跳躍や細かいパッセージがあるので、ある程度の力がある子でないと演奏できないでしょ。

リスト:愛の夢

もう、あえてこの作品は歌曲から生まれたもので、死んだ夫が若い妻に向かって「もっと愛せばよかったのに」と詰る歌詞だということは言わないようにしますね。

…あ!

エステン:アルプスの夕映え

私の母はこの作品を中学1年生で弾いて辞めたそうです。今ではドの位置もわからない母ですが、逆にドの位置を忘れる方が難しくない!?

夕焼けに染まるアルプスを表しているのでしょうか、pesante(重々しく)の指示があります。アルプスの雄大な山々が脳裏に浮かびますね。速いパッセージは1つ弾けたらあともOKなので、安心してくださいね。

エステン:アルプスの鐘

「アルプスの夕映え」と「アルプスの鐘」があるのですよ。エステンはドイツの作曲家で、ちょうど南の方を見るとアルプスの山々を見ることができたはずです。

西洋の文化ではキリスト教が身近で、教会もいたるところにあります。ある特定の時間になると鐘(カリヨン)が鳴らされるのですが、その鐘が作曲家の創作衝動をかき立てたのでしょうか。

ドビュッシー:アラベスク第1番

ドビュッシーで1番有名な作品かもしれません。CMでは幾度も採用され「あ、この曲知ってる!」となる作品ですね。

この作品で難しいのは3:2のリズム。非常にゆっくりの練習から始めて、徐々にテンポを上げてみましょう。きっと美しい3:2のリズムが聞けるはずです。

余談

ブーレーズは16:15をやれと言われて、本当にやったらしい。出来たらしい。なんなん?

ドビュッシー:前奏曲集より「亜麻色の髪の乙女」

ある年齢以上の方は歌謡曲を思い出すようですが、平成生まれの私たちにはその歌謡曲が分かりません。時代は巡ります。

♭6つの変ト長調で書かれていますが、2ページだけなら頑張れます。これが弾ければ、ショパンエチュードOp.10-5(黒鍵)の「譜読み」も怖くありません!

ラフマニノフ:幻想小曲集Op.3より「鐘」

「アルプスの鐘」で書いた通り、西洋文化においてキリスト教の教会の鐘は作曲家の創作衝動を掻き立てましたが、ラフマニノフもその1人でした。

ラフマニノフの想定した鐘は、もはや日本の鐘かと思うほど重く響き渡るようです。でも2mくらいのカリヨンはそんな音がするから、あながち間違ってはいないかも?

バルトーク:ルーマニア民族舞曲

きっとこの記事中いちばん難しい作品でしょう。バルト―クは民族音楽の研究家で、その民族音楽を用いた楽曲を多く残しています。ルーマニア民族舞曲はその中の1つ。

秒数が指定されている版もありますが、あまり現実的ではないので無視して大丈夫です。ミクロコスモスに触れていた方なら弾きやすいでしょうが、そんな人ほとんどいないので、やはり大変でしょう。

まとめ

小学校高学年の子どもは手が大きくなり、弾ける作品がより多くなります。指も回るようになるし、様々な作品を弾くチャンスが訪れます。

小学校高学年向けのピアノ発表会オススメ作品はこちら

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