【ピアノ練習】ピアノにおける基礎力とは?音大生が2つにまとめてみた

【ピアノ練習】ピアノにおける基礎力とは?音大生が2つにまとめてみた 練習法
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どうも、音大生のこうきです。今回はピアにおける基礎力を考えてみました。よく「基礎が大事」と言われますが、そもそも基礎力って何?私が考えるに、ピアノにおける基礎力とは

  1. 良い耳をつくること
  2. 自由に動く指を作ること

の2つに集約されると思います。「基礎」の定義、そして基礎力を向上させるのに必要なことを、音大生がまとめました。

目次

ピアノにおける基礎力とは?

基礎とは「大もとの部分」

ある物事を成り立たせる、大もとの部分。もとい。「基礎がしっかりしているから、上達が早い」「基礎を固める」「基礎知識」

コトバンクより

そもそも「基礎」って何?という問題です。コトバンクによれば上記の意味ですが、何と基礎とは「大もとの部分」だそうです。演奏の大もとの部分は基礎で成り立っていると考えたら、基礎が出来ていない人の演奏とはいかに(中の人は冷や汗をかいている)。

たしかに「タッチ」は「鍵盤を下におろす」という点では不変で、その中で微妙な変化を付けるのです。この「基礎的なタッチ」が出来ていなければ、音は飛びませんね(中の人は動揺している)。

何も、テクニックに限ったことではありません。演奏とは演奏者の聞いている音楽を表していますから、耳の良さは必須です。音楽を聴き分けるのにも自分の中で1つの指標を持つことになりますから、基礎が大事だと言えるでしょう(中の人は耳たぶを引っ張っている)。

ピアノにおける基礎は2つに分かれる

ピアニストになれるのはほんの数十人で、彼らは「天才」です。だから、テクニックと音楽を分けて考えることをしなくても、さらっとピアノが弾けてしまうのです。しかし、中の人のような凡人は音楽とテクニックを分けて考えないと、どちらの要素も育たないのです。

ということで、ピアノにおける基礎は①音楽≪良い耳を育てること≫と、②≪自由に動く指を作ること≫に定義してみたいと思います。

ピアノにおける基礎①良い耳を育てること

「演奏とは演奏者が聞いている音楽である」と中の人は思っていますので、良い耳を育てることは良い音楽を演奏することにつながると信じています。つまり、他人の演奏や自分の演奏をよーく聞き、敏感に音楽を感じ取る必要があるということです。

中の人のような凡人はどうしてもテクニックが先行してしまい、音楽に目を向けられず「弾けているけど悲惨な演奏」をしてしまいます。よーく聞くことは演奏者にとって義務です。

ピアノにおける基礎②自由に動く指をつくること

自由に動く指をつくることが出来れば、私たちは思うがままにピアノを操ることが出来るでしょう。テクニックの際限にこだわらず、想像のままに演奏することが出来ますが、そんなことが出来るのは「天才」くらい。

凡人でも基礎をしっかり叩き込めば、自由に動く指をつくることが出来ると信じています。基礎力がない人は大きい作品を演奏するときにテクニックが足りずに、そのテクニックの鍛錬ばかりに時間を取られ、音楽を作り上げる時間が無くなってしまうのです(中の人はドキッとする)。

どのように基礎力を付けるべきか?

じゃぁどんな感じに基礎力を付ければいいんだよ!とお思いでしょう。なので、基礎力の無い私があえて基礎力について考えてみました。

ピアノにおける基礎①-1 自分の演奏をよーく聞くこと

まずは自分の演奏をよーく聞くことが必要です。これは音程や音質、音色などの問題ではなく、総合的な音楽について聞くことが必要だということです。音程や音質、音色は音楽のたった一部でしかありません。音楽とは様々な要素の複合体であるから、難しいのです。

もちろん音色や音質を聴くことは、自分の演奏を高められるに違いありません。しかしこれは「音楽」という河川からしたら下流にあり、もっと大事なものは「源流」にあります。源流から下流で必要な知識や練習を蓄えて、大河となり海へ注がれるのです。

源流から下流で水を蓄えられなければ河川は干からびてしまいますが、それは天才が努力しなかったときのはなし。私たちには蓄えた知識や練習はありますので、逆に音楽の源流を探しに行かなくてはなりません。よーく聞くというのは「音楽の源流」に沿って聞くことです。

ピアノにおける基礎①-2 他人の音源をよーく聞くこと

他人の演奏を聴くときは、実は注意が必要です。他人の演奏とは実に自然で、あたかも何もしていない演奏に聞こえがちなのです。それが故に凡人である私は「こんくらい俺だって弾けるから」とおごり高ぶり下手な自分に気が付かないのです。

バランスはもとより絶妙な音量の変化、歌い方、音色の選択、バスラインに宿る音楽など、演奏家の演奏には様々な要素が統合されています。それに気が付くことができるかできないかで、耳の良し悪しは決まります。あなたは良い耳を持って、良い耳に従って演奏できていますか?

ピアノにおける基礎②-1 耳と手を繋げること

音楽を聞く良い耳ができたら、次はその良い耳と手を繋げる基礎力が必要です。これは聞いた音楽をそのまま手に伝えて演奏するということで、練習の際に必須な基礎です。

たとえば音階中の3指の音だけが大きいとします。そうしたら、

  1. 音階がきれいに弾けていないことに気が付く
  2. 3指の音の音量が大きいことに気が付く
  3. どうしたら3指の音量を小さくできるか考える
  4. 実際に弾いていみる

ここまでの思考の手順が必要なのです。ステップ3の「どうしたら3指の音量を小さくできるか考える」で、耳と指は繋がります。耳で気が付き、手で修正し、耳で確認する作業が必要なのです。

…ちょっとわかりにくいなぁ。

良い耳でああれば演奏の問題点に気が付き、そして耳で修正することができます。実際には手が修正しているのですが、あくまで基礎は「耳」という感覚が必要、っていうのかなぁ?とりあえず、テクニックを一旦無視した練習がこの「耳と指を繋げるということ」だと思います。

ピアノにおける基礎②-2 テクニックに特化した練習をすること

こちらも自由に動く指が必要だということで、ハノンやコルトー、ピシュナなどの練習曲をつかって指を鍛えるということです。これに関してはこちらで書いていますので、ご参照くださいませ。

まとめ

ピアノにおける基礎力とは、

  1. 良い耳をつくること
  2. 自由に動く指をつくること

の2つだということが分かりました、もちろんそれに付随する文学性やポリフォニック、音楽史に関する知識が必要なのですが、こちらは応用編。まずは良い耳を作ることから始めてみてはどうでしょうか?

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