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ざっくりいうと
ピアノの基礎練習に最適な曲集はこの5つだよ
- コルトー:コルトーのピアノメトード
- ハノン:ピアニストになるための60の練習曲
- ピシュナ:60の練習曲
- ブラームス:51の練習曲
- ツェルニー:8小節の毎日の練習曲
どうも、ピアノ部部長、音大生のこうきです。今日はピアノの練習における基礎練習を考えてみました。管楽器や打楽器、弦楽器の人は良く基礎練習をやるイメージがありますが、ピアノの基礎練習は闇に葬られている印象を受けます。
基礎練習の意義から、ピアノにおける基礎練習に使える曲集を5冊選んでみました。各々、自分に合うような教本を使うと良いでしょう。ポイントは「自由に動く手を作ること」です!
目次
なぜ基礎練習が必要か?
まず、基礎練習の重要性を考えてみたいと思います。基礎練習とはいわば声楽における発声で、必ず必要なものです。例えば日本歌曲を歌うときに、発声が出来ていなかったら表現もできないし、正しい発音が出来ません。
これはピアノにも言えることです。正しい発音、タッチ、体の使い方やきちんと「聞く」ことが出来ていないと曲を演奏することはできません。また、作品中に難しい部分が出てきたとき、基礎力があればすぐに弾けるようになりますが、基礎力がなければ膨大な時間がかかってしまうでしょう。
練習の効率化、また作品を仕上げていくうえで問題となることを予め対処しておくことが必要です。だから、基礎練習はあるのです。まるで法律のようですね~。
ハノン:ピアニストになるための60の練習曲
みなさんご存知のハノンです。でも、意外と60曲全部を弾いたことがある人は少ないのではないのでしょうか?曲集の終わりの方にあるように、テンポと繰り返しを考えれば、60曲全てを60分で弾ききることが出来る内容になっています。
もちろん毎日60曲できる環境にあるのであれば良いのですが、なかなか難しいでしょう。1日おきに、1~20番、21~30番、スケールとアルペジオなどと、分散させて練習しましょう、また、第3章の作品も意外と役に立ちますので、ぜひさらってくださいね。
オススメは移調すること。ハ長調だけではなくハ短調や変ニ長調、嬰へ短調などで練習すると黒鍵の感覚が指に染み込み、ミスタッチをしにくくなるでしょう。
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ツェルニー:毎日の練習曲
こちらはツェルニーの練習曲。30.40.50.60の練習曲集があまりに有名ですが、彼はまだ練習曲を作っていたのです。それは「毎日の練習曲集」です。これは毎日1曲ずつ…という訳ではなく、とりあえず毎日弾いてね、という意味です。
30.40.50.60の練習曲集はどうしても右手が中心となる作品が多いのですが、この毎日の練習曲集は両手が均等に動くので、ムラなく手を動かすことが出来ます。ツェルニーの練習曲はとにかく速く弾ければ良い、と思われがちですが、きちんとゆっくりの練習もしないと指が育ちません。
決して1日1曲などと焦らず、じっくり自分の基礎力を身に付けていってください。
コルトー:コルトーのピアノメトード
アルフレッド・コルトーはピアニストでありピアノ教育家。フランスのエコールノルマル音楽院を設立したことでも知られています。
彼の「コルトーのピアノメトード」はコルトーのピアニズムを知るのにこれ以上ない曲集です。ハノンよりももっと原始的にテクニックを身に付けていきます。6か月のプログラムのような内容になっていて、とっかかりやすいかもしれません。
指の独立の点においてはこの作品集に敵う作品集はありません。その分、非常に難しく集中力を必要とします。3の指で鍵盤を押しながら1.2.4.5の指を自由に動かすことはできますか?
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ピシュナ:60の練習曲
こちらは楽譜屋さんですこし見たことがある方も多いかもしれません。リトルピシュナの48の練習曲も有名ですが、今回はこちらをご紹介します。
このピシュナの練習曲集はいわば「筋トレ」です。初めのうちはまぁまぁなのですが、徐々にこの練習曲の本質を知ることになります。本当に、指が痛くなるのです。本当に指が痛くて弾けな宇有ります。あ、ここでいう痛いとは弱い筋肉を酷使したから痛い意味なので、安全です。
非常にマッチョな練習曲なので手に負担がかかります。手や指を怪我しやすい方は避けた方が良いかもしれませんが、この作品集を弾ききった暁には、それはもう強靭な指が作られていることでしょう。
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ブラームス:51の練習曲
なんと、ブラームスも練習曲を書いているんですよね。それもショパンやリストの練習曲のような演奏会で弾ける作品ではなく、特定の音型に固執した練習曲です。そりゃ演奏会で聞かないわけだ。
こちらの練習曲集はブラームスのピアニズムが分かります。あと一歩でゴドフスキー…のようなピアニズムを使うので、それはもう非常に難しい練習曲となっています。ブラームスはめちゃくちゃピアノが弾けたんですよね。
こちらの練習曲集が弾けるようになると、もしかしたらゴドフスキーやアルカン、もっと行けばシフラも弾けるようになる、かも…?
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まとめ
ツェルニーやコルトー、ブラームスの練習曲集まで解説してみました、ブラームスは基礎練種というよりはやっぱり応用かな…。ハノンやコルトー、ピシュナあたりが特におすすめです!
- コルトー:コルトーのピアノメトード
- ハノン:ピアニストになるための60の練習曲
- ピシュナ:60の練習曲
- ブラームス:51の練習曲
- ツェルニー:8小節の毎日の練習曲
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